スィミア 序章

序章

それは昔々、とある大地で起こった話。

ある晴れた日、空から一筋の光が地に降りてきました。
その光は地上に降り立つと、東西南北の4つに飛び散り、人々の暮らす村に落ちていきました。
光の落ちた先には、まるで星のように光り、水のように透き通った輝きを持った丸い石がありました。
人々はこれを天上におられる神々からの贈り物として、大切にしました。
そして、その石はいつしか“神の宝玉”と呼ばれるようになりました。

宝玉が降りてきてから数日後、一匹の巨大な鳥とともに、白衣をまとった一人の少年が天から降りてきました。
その少年はある4人の者に告げました。
“宝玉に選ばれし者よ、それぞれの大地に国を造りなさい。そして、来世まで宝玉を守り抜きなさい。”
少年はそう言い残すと、鳥とともに空の彼方へと消えていきました・・・。

その後、4人は少年に告げられたとうり、さっそく国を造り始めました。
土地の分割、憲法の作成、人権の確定などの国としての基本的な政策をたて、産業の流れや貿易を発達させていき、東西南北に大きな国を建てました。
そして4人はそれぞれの国の王として、宝玉とともに民を守ることを誓いました。
民も国王のもと、平和に生活していくようになりました。

しかし、国ができて数十年が過ぎた頃、4人の国王はついに亡くなってしないました。

民は王の死にひどく悲しみ、苦しみ、ついには抑えきれなくなり罪を犯すものが後を絶えなくなりました。
混乱状態になった4つの国は、崩壊寸前。民の力では、誰にも止められない状態になってしまいました・・・。

そんな人々の混乱を静めたのが、あの天からやってきた少年でした。
少年は4つの宝玉に呪文を唱えると、宝玉は人々のもとへ降りていきました。

少年は人々にこう告げました。
“宝玉に選ばれし者を決定する儀式の方法を教えます。選ばれし者は宝玉とともに国を栄え、民はその者に従いなさい。さすれば平穏な日々が永遠に続くでしょう。”
そこである人が少年に問いました。
“あなたは何者なのですか?何故天からやってきて、不思議な力で我々を導くのですか?”

少年は少し黙った後、答えました。
“・・・わたしがあなたたちに通告するのは、この世界を安定な状態で維持させるというわたしの使命だからです。そして、わたしはこの世界の主。つまり、あなた方の言葉で言うならば、”


“神です。”